大腸の疾患③
大腸の疾患③

「がんに変わる前の『芽』のうちに摘み取る。それが究極の予防です」
大腸ポリープは、大腸の粘膜面から内側の腔内へ局所的に盛り上がった(隆起した)病変の総称です。大腸ポリープにはいくつかの種類がありますが、臨床的に最も重要なのは、将来的にがん化する可能性がある「腫瘍性ポリープ」です。大腸がんの多くは、ある日突然できるのではなく、ポリープが数年かけて大きくなり、がん化することで発生します。つまり、ポリープの段階で見つけて切除してしまえば、将来の大腸がんを未然に防ぐことが可能です。
ほとんどの大腸ポリープは無症状です。ポリープがかなり大きくなり、便が通りにくくなったり、硬い便がこすれたりすることで、稀に血便や腹痛が生じることがありますが、基本的には内視鏡検査で見つけない限り、存在に気づくことは困難です。
当院の大腸カメラは「検査」と「治療」を同時に行えます。検査中にポリープが見つかった場合、特殊な光(BLI、LCI)を用いて「切るべきか」を瞬時に判断し、その場で切除(日帰り手術)します。 「検査のために1回、手術のためにもう1回」と、何度も下剤を飲む必要を極力減らすように心がけております。
「便が細い、血が出る、残便感。気づいた時には進行しています」
大腸がんは、大腸(盲腸、結腸、直腸)の粘膜から発生する悪性腫瘍です。日本では生活習慣の欧米化などに伴い、罹患数・死亡数ともに上位を占める非常に一般的ながんとなっています。しかし、大腸がんは早期に発見し、適切な治療を行えば、決して怖い病気ではありません。「自分は健康だから」と思っている人ほど、静かに進行するがんに気づけません。そのために定期的に大腸内視鏡検査(大腸カメラ)を受けることが必要です。
食生活
高脂肪・低食物繊維の食事、赤身肉(牛・豚など)や加工肉(ハム・ソーセージ)の過剰摂取。
嗜好品
過度の飲酒、喫煙。
体格・生活習慣
肥満、運動不足。
遺伝
家族に大腸がんを患った方がいる場合、リスクが高まることが知られています。
初期の大腸がんは自覚症状がほとんどありません。症状が現れる段階では、がんがある程度進行している可能性があります。
便柱の変化
便が細くなる(狭窄による)。
血便・下血
便に血が混じる、あるいは真っ黒な便が出る。
便通異常
繰り返す下痢や便秘、便が出きらない感じ(残便感)。
腹痛・膨満感
がんによって腸の通り道が狭くなることで起こります。
貧血・体重減少
慢性的な出血や栄養状態の悪化に伴います。
当院では、内視鏡治療で治せる「早期がん」の発見に全力を注いでいます。万が一、進行がんが見つかった場合でも、当院と連携する地域連携医療機関へスムーズにご紹介し、治療への最短ルートを作ります。
健康診断の便潜血検査で陽性となった際、「痔があるから大丈夫」「一回だけ陽性だったから様子を見よう」と放置してしまう方がいらっしゃいます。しかし、便潜血陽性者の約10%に大腸がんが、約30〜40%にポリープが見つかるというデータがあります。陽性反応は、身体からの大切なサインです。必ず精密検査を受けてください。
大腸がんは、早期に見つかれば「治る病気」です。そして大腸ポリープを治療すれば「防げる病気」でもあります。40歳を過ぎたら、一度は大腸内視鏡検査を受けることを強くお勧めします。特に、便通に変化を感じている方や血便がある方、ご家族に大腸がんの既往がある方は、早めにご相談ください。皆さまの健康で安心な毎日を守るため、当院は確かな技術と誠実な診療でサポートいたします。
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